共有デバイスのセキュリティ対策 - 家族・職場で安全に使う方法
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家族で 1 台のパソコンを共有している、職場で共用端末を使っている、図書館やネットカフェの PC を利用する。こうした共有デバイスの利用は日常的ですが、適切な対策を取らないと、他のユーザーにパスワードや個人情報が漏れてしまう危険があります。ブラウザに保存されたパスワード、ログインしたままのセッション、閲覧履歴やダウンロードファイル。共有デバイスでは、自分の痕跡がすべて次の利用者に見える状態になりかねません。この記事では、家庭や職場で共有デバイスを安全に使うための具体的な対策を解説します。
ユーザーアカウントの分離
OS レベルでのアカウント分離
共有デバイスのセキュリティ対策で最も基本的かつ効果的なのは、OS のユーザーアカウントを人数分作成することです。Windows でも macOS でも、各ユーザーに個別のアカウントを割り当てれば、デスクトップ、ドキュメント、ブラウザのデータ、アプリの設定がすべて分離されます。他のユーザーのファイルにアクセスするには管理者権限が必要になるため、日常的な利用では互いのデータが見えません。
家庭では、子どもには標準ユーザー (管理者権限なし) のアカウントを作成し、ソフトウェアのインストールや設定変更を制限することをおすすめします。これにより、マルウェアの意図しないインストールも防げます。各アカウントには必ずパスワードまたは PIN を設定し、離席時にはロック画面が表示されるようにしましょう。
ブラウザプロファイルの活用
OS のアカウント分離が難しい場合でも、ブラウザのプロファイル機能を活用すれば、ブラウザ内のデータを分離できます。Chrome、Firefox、Edge はいずれもプロファイル機能を備えており、ブックマーク、履歴、保存パスワード、拡張機能がプロファイルごとに独立します。家族それぞれがプロファイルを持つことで、ブラウザに保存されたセッショントークンやパスワードが他の家族に見られることを防げます。
共有 PC でのパスワード管理
ブラウザにパスワードを保存しない
共有デバイスでは、ブラウザの「パスワードを保存しますか?」という提案を必ず拒否してください。保存されたパスワードは、同じブラウザプロファイルを使う他のユーザーから簡単にアクセスできてしまいます。ブラウザの設定画面からパスワードの自動保存を無効にしておくのが確実です。代わりに、パスワードマネージャーのブラウザ拡張機能を使い、利用後は必ずパスワードマネージャーからログアウトしましょう。
ゲストモードとシークレットモードの活用
一時的に他人のデバイスを借りる場合や、公共の PC を使う場合は、ブラウザのゲストモードまたはシークレットモード (プライベートブラウジング) を使いましょう。これらのモードでは、閲覧履歴、Cookie、入力したフォームデータ、ダウンロード履歴がブラウザを閉じた時点で自動的に削除されます。ただし、ダウンロードしたファイル自体はデバイスに残るため、手動で削除する必要があります。
注意点として、シークレットモードはネットワーク管理者やインストールされた監視ソフトからの保護にはなりません。あくまでローカルのブラウザデータを残さないための機能です。職場の共有 PC では、会社のセキュリティポリシーに従った上で、個人的なアカウントへのログインは極力避けることをおすすめします。
ログアウトの習慣化と離席時の対策
「使い終わったらログアウト」を徹底する
共有デバイスで最も多いセキュリティ事故は、ログアウトし忘れです。メール、SNS、クラウドストレージ、ネットバンキング。ログインしたまま離席すると、次の利用者があなたのアカウントに自由にアクセスできてしまいます。「使い終わったら必ずログアウト」を習慣にしましょう。特に重要なのは、ブラウザを閉じるだけではログアウトにならないサービスが多いことです。明示的に「ログアウト」ボタンをクリックしてください。
物理的なプライバシー保護
共有スペースでデバイスを使う際は、ショルダーサーフィン (肩越しの覗き見) にも注意が必要です。プライバシーフィルター (覗き見防止フィルム) をディスプレイに装着すれば、正面以外の角度から画面が見えなくなります。また、離席時には必ず画面をロックしましょう。Windows では Win+L、macOS では Ctrl+Command+Q のショートカットで即座にロックできます。短い離席でも油断は禁物です。
職場では、クリアデスクポリシー (離席時にデスク上に機密情報を残さない) と合わせて、クリアスクリーンポリシー (離席時に画面をロックする) を実践しましょう。<AmazonLink keyword="プライバシーフィルター" locale={locale} className="amazon-inline-link">プライバシーフィルター (Amazon)</AmazonLink>は比較的安価に入手でき、共有オフィスでの情報漏洩リスクを大幅に軽減できます。
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