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フリー Wi-Fi の罠 - カフェやコンビニで安全にネットを使うコツ

この記事は約 10 分で読めます

カフェ、駅、ショッピングモール、ホテル。街のいたるところにフリー Wi-Fi がありますよね。とても便利ですが、実はフリー Wi-Fi には大きな危険がひそんでいます。フリー Wi-Fi につなぐと、近くにいる悪い人にあなたのインターネットの中身をのぞかれてしまうかもしれません。この記事では、フリー Wi-Fi がなぜ危ないのか、どうすれば安全に使えるのかを、できるだけわかりやすく説明します。ニセモノの Wi-Fi ネットワークの手口や、中間者攻撃でデータが盗まれる仕組み、そして自分を守るための 5 つのルールを紹介します。カフェでネットを見るときも、図書館で調べものをするときも、この記事を読めば安心してインターネットを使えるようになります。

フリー Wi-Fi はなぜ危険なの?

「はがき」を読まれるようなもの

フリー Wi-Fi の危険を理解するために、「はがき」と「封筒に入った手紙」を想像してみてください。はがきは、配達する途中で誰でも内容を読むことができます。一方、封筒に入った手紙は、封を開けないと中身が見えません。フリー Wi-Fi でインターネットを使うのは、はがきを送るようなものです。あなたがスマホで入力した文字やパスワードが、途中で誰かに読まれてしまう可能性があるのです。

これを専門用語で中間者攻撃 (man-in-the-middle attack) と呼びます。電話の盗み聞きをイメージするとわかりやすいかもしれません。あなたと友達が電話で話しているとき、こっそり回線に入り込んで会話を聞いている人がいる状態です。フリー Wi-Fi では、あなたのスマホとインターネットの間に悪い人が割り込んで、やりとりされるデータをこっそり見ることができてしまいます。パスワード、メッセージの内容、検索したキーワード。暗号化されていない通信は、すべて丸見えになる危険があります。公衆 Wi-Fi のリスクと対策をより技術的に理解したい方は、公衆 Wi-Fi セキュリティの詳細解説もあわせてご覧ください。

ニセの Wi-Fi にご注意

「本物そっくり」の危険な Wi-Fi

フリー Wi-Fi にはもう 1 つ、もっと怖い罠があります。それは「ニセモノの Wi-Fi」です。たとえば、あなたがカフェにいるとします。スマホの Wi-Fi 一覧に「Starbucks_Free」という名前のネットワークが表示されました。「お店の Wi-Fi だな」と思って接続しますよね。でも実は、それは近くにいる悪い人が自分のスマホやパソコンで作った、本物そっくりのニセモノかもしれません。

このニセモノ Wi-Fi に接続してしまうと、あなたがインターネットで送受信するデータはすべて、その悪い人のパソコンを経由することになります。ログイン画面でパスワードを入力すれば、そのパスワードは悪い人に筒抜けです。SNS のメッセージも、検索した内容も、すべて見られてしまいます。しかも、ニセモノの Wi-Fi は本物と名前がまったく同じか、ほんの少しだけ違う (「Starbucks_Free_5G」など) ので、見分けるのがとても難しいのです。お店の人に「Wi-Fi の正式な名前は何ですか?」と聞くのが、一番確実な見分け方です。

フリー Wi-Fi を安全に使う 5 つのルール

簡単にできる対策

フリー Wi-Fi が危険だからといって、まったく使えないわけではありません。以下の 5 つのルールを守れば、リスクを大幅に減らすことができます。

  1. URL が「https」で始まるか確認する - ブラウザのアドレスバーに鍵マーク (🔒) が表示されていれば、そのサイトとの通信は暗号化されています。暗号化とは、はがきではなく封筒に入った手紙のように、途中で中身を読めなくする技術です。「http」(鍵マークなし) のサイトでは、絶対にパスワードや個人情報を入力しないでください。
  2. フリー Wi-Fi でパスワードを入力しない - できるだけ、フリー Wi-Fi に接続しているときはログインが必要なサービスを使わないようにしましょう。SNS やメールのチェックは、自宅の Wi-Fi やモバイルデータ通信に切り替えてから行うのが安全です。
  3. Wi-Fi の自動接続をオフにする - スマホには、以前つないだことのある Wi-Fi に自動で接続する機能があります。これが有効だと、知らないうちにニセモノの Wi-Fi に接続されてしまうことがあります。設定画面から「自動接続」をオフにして、Wi-Fi には毎回自分で選んでつなぐようにしましょう。
  4. VPN を使う - データの「トンネル」を作る - VPN (Virtual Private Network) は、あなたのスマホとインターネットの間に秘密のトンネルを作る技術です。このトンネルの中を通るデータはすべて暗号化されるので、たとえフリー Wi-Fi を使っていても、悪い人にデータを見られる心配がなくなります。トンネルの外からは、中で何が運ばれているのかまったくわかりません。VPN の仕組みやサービスの選び方についてはVPN の基本と選び方ガイドで詳しく解説しています。
  5. 使い終わったら Wi-Fi を切る - フリー Wi-Fi を使い終わったら、すぐに接続を切りましょう。つなぎっぱなしにしていると、バックグラウンドでアプリが通信を続けて、知らないうちにデータが漏れる可能性があります。使わないときは Wi-Fi 自体をオフにしておくのが一番安全です。

スマホのテザリングという選択肢

フリー Wi-Fi を使わなくても、インターネットにつなぐ方法があります。それがスマホの「テザリング」です。テザリングとは、スマホのモバイルデータ通信を使って、自分だけの Wi-Fi スポットを作る機能です。自分のスマホが小さな Wi-Fi ルーターになるイメージです。テザリングで作った Wi-Fi は、あなたしかパスワードを知らないので、知らない人に通信をのぞかれる心配がありません。

テザリングのデメリットは、スマホのデータ通信量 (ギガ) を消費することです。動画を長時間見たり、大きなファイルをダウンロードしたりすると、あっという間にギガが減ってしまいます。でも、メールのチェックや SNS の閲覧、ちょっとした調べものくらいなら、それほどデータを使いません。「パスワードを入力するような大事な操作はテザリングで、動画視聴はフリー Wi-Fi で」と使い分けるのが賢い方法です。旅行先や出張先でのネット接続はとくにリスクが高いため、旅行時のサイバーセキュリティ対策もあわせて確認しておくと安心です。テザリングの設定は、スマホの「設定」→「インターネット共有」(iPhone) または「テザリング」(Android) から簡単にオンにできます。

今すぐできること

  1. スマホの Wi-Fi 設定を開いて、「自動接続」がオンになっているネットワークがないか確認する。知らないネットワークや、もう使わないフリー Wi-Fi は削除する
  2. 次にカフェや駅でフリー Wi-Fi を使うとき、アドレスバーに鍵マーク (🔒) と「https」が表示されているか確認する習慣をつける
  3. フリー Wi-Fi に接続しているときは、パスワードの入力やネットショッピングを避ける。大事な操作はモバイルデータ通信かテザリングに切り替えてから行う
  4. パスつく.com で強力なパスワードを作っておく。万が一フリー Wi-Fi でパスワードが漏れても、サービスごとに違うパスワードを使っていれば被害を最小限に抑えられる

ネットワークセキュリティについてもっと詳しく知りたい場合は、VPN やネットワークセキュリティの解説書 (Amazon)も参考になります。

よくある質問

フリー Wi-Fi で YouTube を見るのは危険ですか?
YouTube のような大手サービスは https で通信が暗号化されているので、動画を見るだけなら大きな危険はありません。ただし、フリー Wi-Fi に接続している間に YouTube にログインしたり、コメントを書いたりする操作は避けたほうが安全です。また、ニセモノの Wi-Fi に接続してしまっている場合は、どのサイトを見ているかという情報自体が漏れる可能性があります。動画視聴だけならリスクは低いですが、ログインが必要な操作はモバイルデータに切り替えてから行いましょう。
VPN はお金がかかりますか?
無料の VPN アプリもありますが、注意が必要です。無料 VPN の中には、あなたの通信データを収集して広告会社に売っているものもあります。これでは、フリー Wi-Fi の危険を避けるために使っているのに、VPN 会社にデータを渡してしまうことになります。信頼できる有料 VPN サービスは月額 500 円〜1,000 円程度です。毎日フリー Wi-Fi を使う人なら、安全のための投資として検討する価値があります。まずは有名な VPN サービスの無料お試し期間を使ってみるのがおすすめです。
学校の Wi-Fi は安全ですか?
学校の Wi-Fi は、カフェや駅のフリー Wi-Fi よりはずっと安全です。学校のネットワークは IT 担当者が管理していて、パスワードで保護されていることがほとんどです。ただし、学校の Wi-Fi でも注意すべき点はあります。同じネットワークに接続している他の生徒が、特殊なツールを使って通信を見ようとする可能性はゼロではありません。また、学校側がネットワークの利用状況を監視している場合もあります。学校の Wi-Fi で普通にインターネットを使う分には問題ありませんが、個人的なパスワードの入力やネットショッピングは、自分のモバイルデータ通信で行うほうが安心です。

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